糖尿病治療の実際
かつては経口血糖降下薬はSU剤しか存在しなかったため、どのような病態であってもSU剤であったが、近年は薬の種類が増えたためいくつかの使い分けが存在する。但し、こういった使い分け例は他の疾患がないこと、過去に糖尿病の治療歴がないことが前提である。治療を始めてしまうと、疾患による効果なのか、薬による効果なのかがわかりにくくなることが多々あり、主治医と相談したうえで服薬をするのが望ましいのが言うまでもない。
経口血糖降下薬を用いるということはインシュリンの適応から外れていることが前提である。そのためインシュリンの適応から示す。
インスリン療法の絶対的適応
インスリン依存状態であるとき
糖尿病性昏睡(糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、乳酸アシドーシス)であるとき
重症の肝障害、腎障害を合併する時
重症感染症、外傷、中等度以上の外科手術(全身麻酔施行例など)のとき
糖尿病合併妊娠(妊娠糖尿病で食事療法だけでは良好な血糖コントロールが得られない場合も含む)
中心静脈栄養時の血糖コントロール
インスリン療法の相対的適応
インスリン非依存状態の例でも著名な高血糖(例えば、空腹時血糖値250mg/dl以上、随時血糖値350mg/dl以上)を認める場合。
経口薬療法では良好な血糖コントロールが得られない場合(SU薬の一次無効、二次無効など)
やせ型で栄養状態が低下している場合
ブドウ糖毒性を積極的に解除する場合
wikiぺディアより引用